収益方式
企業のフローとしての収益または利益に着目して、企業の価値及び株価を算定評価する方法です。この方式によって算出されたえ株価は、組織体としての企業の動的価値を表し、継続企業を評価する場合、理論的に最も優れた方法です。
この方式には、収益(利益)還元法とDCF法などがあります。
1.収益(利益還元法)
会社が過去の決算数値等から将来予想される利益を適正な資本還元率で除して求めた現在価値を企業評価する方法です。この方法によれば、一定の成長率を前提としているため、将来大きな利益変動が生じるような企業の評価としては正確な評価がしずらく、客観性に欠けるといった点があります。
将来予想される利益
1株当たり評価額=(————————————)÷発行済株式総数(自己株式を除く)
資本コスト(割引率)-成長率
事業計画に基づく予想フリー・キャッシュフローを算出し、現在価値に還元するとともに、事業計画が作成された最終年度以降のフリーキャッシュフローを現在価値に還元し、これらの金額の合計額を発行済株式総数で除して1株当たり評価額を算定します。この方法は、企業価値の源泉を将来獲得すると予想されるキャッシュ・フローに求め、収益還元法では考慮されない将来の利益の推移及び投資のタイミングを加味することができ、成長性の高い企業や、M&Aなど企業買収時の評価方法に多く見受けられます。
しかし、その半面、その算定過程に将来収益の予測という不確実な要素が混入するという短所があります。
1株当たり評価額=(将来フリー・キャッシュフローの割引現在価値の合計-有利子負債+非営業資産)÷発行済株式総数
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